マッチ好きの少女

店の想いが詰まったマッチが生み出す物語
「ブログだからこそ一箱のマッチから様々な物語が生まれました」
マッチ好きの少女 http://umematch.blog25.fc2.com/

「マッチ好きの少女」インタビュー (1/4)

昭和50年代、マッチを集めている人はけっこういたように思います

「スゴブロ2013」で第1位に選んだのは、この『マッチ好きの少女』なるブログだ。
さまざまなマッチを紹介する記事たちは、一見すると地味に映るかもしれない。しかし、マッチ本体がもっているデザイン性だけでなく、マッチを紹介することで広がった物語がとても魅力的なのだ。

「マッチを、いちばん集めていたのは、昭和54年から58年の間、仙台で学生生活を送っていたときかもしれませんね」

「マッチ好きの少女」写真1
喫茶店のマッチの図柄としてはコーヒーカップやサイフォン、名画などがよく使われるそうです。なお、このブログでは東日本大震災のときには、「被災地の町に、被災者の心に、早くともしびが灯りますように」という祈りを込めて〝灯り〟がデザインされたマッチが紹介されていました。

このように『マッチ好きの少女』の来歴を話し始めてくれたのが、このブログの作者である「白あずきⅡ」さん。当時、喫茶店でお茶をしたついでにマッチをもらっていたところ、そのコレクションは4年間で小さな段ボール4、5箱分になっていたという。

「ただ、それほど熱心に集めていた気はなかったのです。当時の喫茶店には当たり前のように置いてありましたし、マッチをもらうということも、特別、珍しい行為というわけでもなく、私のように集めている人はけっこういたように思います」

事実、この後の引っ越しの際には、気に入ったマッチを約30個だけ手元において、残りは人にあげてしまったという。そして、長い間、マッチを思い出すこともなかったが、この残しておいたマッチとある日、ふと再会する。そこで、せっかくなのでと自分用の記録として始まったのがこのブログだった。

JR山手線・鶯谷駅北口改札のすぐ前にあるケーキやさんマルグリートのマッチ。/ここを教えてくれた方(50代)が子供の頃からあったという、地元の老舗洋菓子店。一階がケーキやさんで、地下が喫茶店になっています。/ケーキ屋さんのカフェって、普通の喫茶店とも違って、なんだか好きなんですよー。昭和なケーキ屋さんは、喫茶併設が必須ですよね。そのせいか、なんか懐かしい雰囲気がするからかな。

これは「マルグリート(東京都・鶯谷)」というお店のマッチに関する記事。ここには店内の写真はないが、マッチを見ているだけで、このお店の情景が目に浮かんでくるようだ。
なお、この記事には、2011年の8月に追記がある。

本日店の前を通ったら、「閉店」の貼り紙があり、店舗内の改装工事が始まっていました。創業50年だったそうです。根岸の居酒屋で飲んだ後の、甘いお菓子とコーヒーというお楽しみがなくなってしまいました・・・。とても残念です。いつも美味しいケーキをありがとうございました。

このように『マッチ好きの少女』は、単なるマッチ紹介に終始しない。作者が、その店に行ったときの思い出を綴る場面が多々見られ、そこが単なるコレクションブログにない魅力になっている。

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