週刊誌時評

ここでは週刊誌から話題の情報をピックアップしてご紹介します。みなさんが週刊誌に親しみを覚え、社会問題に関心を抱くきっかけになれば嬉しいです。主におじさん週刊誌を紹介しますが、柔らかくしているのでちびっ子も安心です。月曜・火曜・木曜に更新予定です。

週刊誌時評『週刊文春』(10/2)

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今日は『文春』。主な記事はこちら~。

①「奔放一代」麻生太郎  50人の証言
②目からウロコの「東大ノート」  200冊大公開
③奥田英朗特別寄稿「わがマネー敗戦」
④巨人が久々、主役になった夜
⑤ホリイのずんずん調査堀井憲一郎

①は、麻生太郎ネタ。いろいろ過去の発言とか紹介しててけっこう面白い。麻生さんは、「世界で日本が最初に政治を近代化した」と言ってたらしいんだけど、その心は「信長が寺を焼討ちして政教分離しただろ」だとか。ま、そういうのがいろいろ載ってる。あと、政治家はモテなきゃいけないとか、わりとわかりやすいことを言いますね。だからこの人は「失言癖」があるけれど、あまり裏表なく思ったことを言うからでしょうね。これって「失言」という範疇に入るものでもないような。ま、失言ですぐに大臣が代わる昨今の事情も変な感じはするからもっとメディアも国民もおおらかに聞いてりゃいいような気もしますけどね。

②は、東大に入った人のノートを200冊集めた本が今度出るらしいんですが、その著者が語る東大合格者のノートの特徴をご紹介という記事。で、すごく大雑把にいえば、デキるやつのノートは見た目もきれいってお話。たしかに頭がいい人にこういう分類や整理がもともとデキるタイプはいますね。全然こういうのデキないけど勉強できる人も当然いるけどね。けっこう面白い分析でした。

で、今号でいちばん面白かったのは③。奥田英朗さんといえば、『空中ブランコ』なんかを書いた直木賞作家ですが、その奥田さんが、証券会社の社員に薦められて「ラップ口座」という金融商品を買ったはいいものの1120万円も損して心が痛い......というのを、ユーモアと悲哀と批判を交えて実に臨場感溢れる筆で書いておられる。詳細は読んで欲しいですが、この人、本当に文章お上手だし落としどころが実に的確。立ち位置が絶妙ですね。きっとこのネタで小説書いて損を補填されることと思います。

④は、巻頭のモノクログラビアでタイトル以上に別段何もないんですが、巨人って最大13ゲーム離されていたのってモナ騒動のときなんだってね。やっぱモナの力でここまで上がって......いやなんでも。

⑤は、堀井さんが印税で生活するのは可能かってのを検証してて興味深い。756円の新書は初刷りで12000部としてだいたい90万。んで、ここから重版するわけですが、2万部が最初の壁になるんだとか。たしかにそうかもー。一回の重版ってけっこうしてくれたりしますもんね。んで、ここを越えて3万部にいったらヒット。5万行ったらだいたい10万部まではトントンといくからこれで大ヒットだとか。でも大ヒットしても756万。2年ですごく頑張って4冊だして、2冊がヒットの3万部で2冊が初刷りで終われば280万。これでは暮らせない......。うん。やっぱ本を書いて暮らすのは厳しい現実があるんですが、ボク、ガンバロ。

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